「クエン酸や塩酸の入った洗剤でも落ちない蛇口の先端のしつこい水垢を洗剤できれいにする方法」

掃除

皆さんが日常よく使用する水廻りの設備、例えばキッチン、お風呂、洗面台、トイレといった場所は、常に清潔に保ちたいものです。

特に水垢の問題は頭を悩ませることが多いですね。

蛇口の先端に発生した水垢は、家庭に常備されているクエン酸を使用してつけ置きすることから始めましょう。

しかし、クエン酸では落ちないことも少なくありません。

今回は、特に蛇口の先端に頑固に付着した水垢を除去する方法に焦点を当て、どのようにして対処すれば良いのかを詳しく解説します。

蛇口の先端に付く汚れ

蛇口から付着する汚れの種類は、その使用場所によって異なります。

キッチン、浴室、そして洗面台での具体的な状況を見ていきましょう。

基本的にどの場所でも発生するのが水垢ですが、キッチンでは食器を洗う際に出る洗剤の泡や食べ物の残りカスが問題となります。

また、浴室や洗面台では石鹸カスや皮脂汚れが主な汚れとして挙げられます。

水垢は、皮脂汚れや石鹸カスに比べて落とすのが難しく、クエン酸でつけ置きしても効果が見られないことがあります。

このため、より強力な酸性洗剤を使用することもありますが、それでも汚れが残ることが少なくありません。

上記の汚れに対しては、通常のクエン酸やアルカリ洗剤で十分に対応可能です。

しかし、水垢に対しては、さらに強力な清掃方法を試す必要があるかもしれません。

蛇口の水垢除去テクニック

掃除方法は次の手順に従ってください。

1. クエン酸を用いて浸け置き清掃
2. 塩酸や硝酸を含む洗剤で溶解
3. フッ化アンモニウムを含むクリーナーの使用

もし細かな傷が問題ない場合は、物理的に削り取る方法も考えられます。

クエン酸を使用した浸け置き方法

200mlの水にクエン酸5gを溶かし、その溶液に蛇口の先端を約30分間浸して水垢を柔らかくします。

効果を増すために、数滴の界面活性剤が含まれた中性洗剤を加えると、より浸透しやすくなります。

また、同等の効果を得るためには、浴室用の強力な酸性洗剤を使うこともできます。

この方法では、30分待つ必要がなく、時間を節約したい場合に適しています。

塩酸や硝酸を含む洗剤での清掃

積み重なったカルシウム汚れは、酸性度が高いほど容易に取り除けます。

そのため、クエン酸や一般的な酸性洗剤で効果が見られない場合は、塩酸や硝酸を含んだ高い酸性度の洗剤を試してみてください。

これらの洗剤は、主にトイレ掃除用に市販されています。

カルシウム汚れ専用の洗剤も市場に出回っており、塩酸や硝酸はクエン酸よりもはるかに強力な酸であるため、使用する際は注意が必要です。

ステンレスなどは使用後2〜3分で変色する可能性があります。

フッ化アンモニウム入りの洗剤を使う

塩酸や硝酸などの強力な酸でも除去が難しい水垢を落とすためには、「フッ化アンモニウム」を含む洗剤の使用が効果的です。

特に厄介な「シリカ系の水垢」を解決する能力があります。

この種の洗剤は業務用とされており、一般のホームセンターではほとんど取り扱っていないため、ドラッグストアでも見かけることはまれです。

オンラインショップ、例えばAmazonでの購入が推奨されます。

塩酸や硝酸が配合されたサンポールなどの洗剤と比較すると、ステンレスへの影響が出るまでの時間がより長く、ハウスクリーニングの専門家がシンクの掃除にも利用することがあります。

物理的削り取りでの水垢除去

水垢を低コストで取り除く方法の一つとして物理的な研磨がありますが、この方法は表面に微細なキズを残すリスクが伴います。

そのため、一般的には推奨されていません。

水垢を取り除くことは可能ですが、発生した小さなキズが新しい汚れを引き寄せ、結果として掃除がより困難になる可能性があります。

クエン酸や塩酸、硝酸洗剤でも取れない原因

水垢にはクエン酸を使ったつけ置きや、強力な酸性洗剤の使用が効果的とされています。

しかし、それでも完全に落ちないことがあります。

この場合、主な原因として「水垢の種類」が考えられます。

クエン酸で落ちない理由

カルシウム汚れや水垢が厚く堆積している場合、成分が内部まで浸透しないため、表面を徐々に溶かす作業が必要です。

また、界面活性剤を加えることで浸透力が若干向上することがありますが、クエン酸自体の酸度がそれほど高くないために、固着した水垢を完全に除去するのは難しいことがあります。

塩酸・硝酸入りの洗剤でも落ちない理由

クエン酸に比べて酸度が高い塩酸や硝酸を使用した洗剤は、カルシウム由来の汚れには高い効果を示し、液剤を施すと発泡しながら汚れを溶かしていきます。

しかし、このタイプの洗剤では「シリカ系の水垢」を落とすことができません。

一般的には水垢は酸度が高いほど落ちやすいとされますが、シリカスケールと呼ばれる水垢はこの例に漏れます。

酸度が高くても除去が困難な性質を持つため、特定の処理方法が必要です。

フッ化アンモニウム入りの洗剤を使う

シリカスケールの除去には、「フッ化アンモニウム」含有の洗剤が効果的です。

このタイプの洗剤は、ハウスクリーニングの専門家も使用する業務用商品で、一般には入手が難しいことが多いです。

フッ化アンモニウム入りの洗剤で溶かす

準備するものは以下の5つです。

  • フッ化アンモニウム入りの洗剤
  • 使い古した歯ブラシ
  • プラスチック製のバケツ等
  • ゴム手袋(必須)
  • マスク・ゴーグル(今回は使用せず)

キッチンのシンク内で作業を行う際は、洗剤がステンレスに長時間付着しないように、プラスチック製のバケツなどの容器を用意して作業しましょう。

使用前の汚れた状態

蛇口の先端部分、すなわちシャワースクリーンに付着した水垢についてですが、クエン酸を用いた漬け置きや、塩酸を含む洗剤を使用しても落ちなかった固形の汚れがあります。

また、ヘッド本体のメッキ部分にも同様に水垢が確認されています。

洗剤を用いた汚れの掃除方法

使用する範囲が狭いため、小さじ1杯程度の洗剤をプラスチック容器に入れます。

歯ブラシに洗剤をつけ、シャワースクリーンの半分に塗り広げた後、60秒程度放置します。

その後、ブラシで擦り洗いしてから水で洗い流し、水分を拭き取ります。

短時間の掃除でありながら、水垢が効果的に除去されました。

残った半分にも同じ方法を適用することで、メッキ部分の水垢も綺麗になりました。

フッ化アンモニウムのデメリット

フッ化アンモニウムは、ホームセンターやドラッグストアでの取り扱いがないため、購入する際は主にインターネットを利用する必要があります。

さらに、他の強力な酸性洗剤に比べて価格が高めで、大容量の商品が主流です。

少量での販売もありますが、一般消費者向けにはほとんど市場に出回っていないのが現状です。

シャワーヘッドの先端は買い替えもアリ

蛇口の先端についた汚れの落とし方について紹介しました。

クエン酸や塩酸・硝酸の入った強力な洗剤でも落ちない場合は「フッ化アンモニウム」の入った洗剤を使うか、物理的に研磨して落とすかの2択です。ですが、最も手っ取り早くキレイにするならパーツの交換も1つの方法です。

気になる水垢汚れが他に無ければ洗剤を購入せずに、蛇口の先端部分(シャワースクリーン)のみなら低コストで済みます。

蛇口以外にも、浴室の鏡・空気清浄機の水垢・ガラスの水垢・シンクの水垢など。他の水垢にも使用した方は一度お試しください。

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