スマートフォンやタブレット、ノートPCなど、さまざまなデバイスを日常的に活用する現代において、「50GBの容量って実際どのくらい使えるの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、50GBでできることをわかりやすく解説し、用途別の消費量や活用例、データの節約術まで網羅的に紹介します。
「動画を何時間観られるの?」「写真は何枚保存できる?」「オンライン授業やテレワークで足りる?」「バックアップやクラウド活用は可能?」など、あなたのライフスタイルに合った使い方を明確にイメージできるよう、実際の使用例や最新プラン情報も交えて解説します。
50GBは「多すぎる」と感じる方もいれば、「ちょうどいい」と感じる方もいます。
本ガイドを通して、あなたにとって最適な容量選びのヒントを見つけてください。
50GBとは?どれくらいの容量かを解説
写真なら何枚保存できる?
一般的なスマートフォンで撮影した写真のサイズは、1枚あたり約2MB〜5MB程度です。50GBを写真保存専用として使う場合、写真の画質や圧縮率にもよりますが、かなりの枚数を保存することが可能です。
- 2MBの写真なら約25,000枚
- 3MBの写真で約16,600枚
- 5MBの写真でも約10,000枚
このように、日常のスナップ写真から旅行の思い出まで、十分すぎるほど保存できます。
また、高解像度の一眼レフカメラで撮影した写真では1枚10MBを超えることもありますが、その場合でも約5,000枚程度保存可能です。
さらに、RAW形式の写真(1枚20MB前後)も約2,500枚保存できるため、写真愛好家にとっても実用的な容量と言えるでしょう。
加えて、50GBの容量があれば、写真に加えて短時間の動画やスクリーンショット、加工済み画像などもまとめて保管することができます。
スマホやデジカメで日々撮りためた写真をクラウドや外部ストレージにバックアップしておけば、端末の空き容量を気にせず撮影を楽しめる点も大きな魅力です。
動画・音楽・SNSでの使用量の目安
- 動画視聴(標準画質):1時間で約1GB(→50時間視聴可能)。これはNetflixやAmazon Primeなどで標準画質の映画を1本見るごとに約1〜1.5GB消費する計算になります。連続ドラマ1シーズン(10話)を視聴すると約10GB程度消費するため、50GBあれば5シーズン分をカバーできます。
- YouTube(HD画質):1時間で約2〜3GB。高画質動画(1080p)を頻繁に見る場合、月の消費が早くなる傾向があります。1日1時間の視聴で、1ヶ月で60〜90GBが必要になることもあるため、50GBではやや不足気味になりますが、画質を落とせば調整可能です。
- 音楽ストリーミング:1時間で約100MB(→500時間以上)。SpotifyやApple Musicなどの音楽サービスでは、通常の音質で再生すればかなり長時間の使用が可能です。たとえば、通勤通学で1日2時間聞いても、1ヶ月で6GB程度しか使いません。
- SNS(画像・テキスト中心):1日1時間で月1〜2GB。InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSでは、写真や短い動画の自動再生があるため微量の通信が発生しますが、テキスト中心の利用ならそこまで容量を圧迫しません。
全体として、動画の視聴が多いと消費が早くなりますが、音楽ストリーミングやSNS中心の使い方であれば、50GBは非常に余裕のある容量です。
用途に応じて画質や設定を調整することで、より効率的なデータ管理が可能になります。
50GBの活用例
テザリングではどれくらい使える?
スマホのテザリング機能を使ってパソコンやタブレットをネット接続する場合、使用するアプリや作業の内容によって通信量の消費が大きく異なります。
特に、ビデオ会議や動画の再生は多くのデータを使用する傾向にありますが、テキストベースの作業や調べものだけなら、それほど容量を気にする必要はありません。
- Web閲覧中心(軽作業):1時間で約100MB → 約500時間。ニュースの閲覧、ブログ記事の読書、ネットショッピング、簡単な検索作業など、画像や動画が少ないサイトの閲覧であれば、非常に長時間の利用が可能です。クラウドサービスでのドキュメント編集(Google Docsなど)もこれに含まれます。
- Zoom会議(中画質):1時間で約600MB → 約80時間。カメラと音声をオンにした状態でのビデオ会議やオンライン授業は、通信量が増加します。ただし、画質を下げたりビデオをオフにすることで、データ使用量を大きく節約できます。音声のみの通話であれば、さらに消費は抑えられます。
- 動画視聴(HD):1時間で2〜3GB → 約15〜20時間。YouTubeやNetflixなどで高画質の動画を視聴する場合、データの消費量は非常に大きくなります。もし毎日1〜2時間視聴するライフスタイルであれば、50GBは1ヶ月分の通信としてはややタイトになる可能性もありますが、標準画質に設定すれば視聴時間を2倍近くに伸ばすことも可能です。
このように、テレワークやリモート学習、日常のWeb作業といった用途であれば、50GBでも十分活用可能です。
特に在宅勤務を中心としたライフスタイルを送る方にとって、テザリングと50GBの組み合わせは非常に実用性が高いといえるでしょう。
ゲームやアプリでのデータ消費量まとめ
- オンラインゲーム(対戦型):1時間で約50〜100MB。多くのオンライン対戦ゲームは、高速な通信を必要とする一方で、実際に使用するデータ量は意外に少ない傾向があります。例えば『フォートナイト』や『Apex Legends』などは、グラフィックが端末側で処理されるため、通信は主にプレイヤーの位置やアクションの同期に使われます。そのため、1時間プレイしてもデータ使用量は意外と抑えられます。
- アプリのダウンロード:1本あたり100MB〜数GB。カジュアルゲームは数百MB程度で済むことが多いですが、RPGや3Dゲームでは1〜3GBを超えるものもあり、中には5GB近いものも存在します。また、ゲーム以外のユーティリティ系アプリやカメラ加工アプリなども高機能化に伴いサイズが大きくなってきています。
- ゲームアップデート:1回で1〜10GBのケースもあり。人気ゲームでは月に1〜2回の頻度で大型アップデートが配信されることがあり、これにより通信量が一気に跳ね上がることがあります。『原神』や『PUBG』などでは1回のアップデートで8GBを超えることも。
アップデートや初回ダウンロード時は通信量が大きくなりがちなので、Wi-Fi環境下での作業がおすすめです。
さらに、バックグラウンドで自動アップデートを行う設定になっている場合、気づかぬうちに大量の通信が発生していることもあるため、データ通信を節約したい方は自動更新のオフ設定も検討しましょう。
写真やデータのバックアップはできる?
50GBあれば、以下のようなバックアップが可能です。
日常的にスマホやパソコンを使っている方にとって、あらゆる種類のデータを効率的に保存・保護するには十分な容量です。
- スマホの写真と動画のバックアップ:1台分なら余裕あり。例えば、1枚あたり2〜5MBの写真が1万枚以上、短時間の動画も数百本単位で保存可能です。旅行やイベントなどで撮りためた思い出を丸ごと保存できます。
- 重要書類やPDFファイルの保存:数千ファイルでも数GB以下。WordやExcelファイル、スキャンした契約書や領収書、仕事用のマニュアルなど、サイズが比較的小さい文書データなら、オフィスや個人の資料をまとめて保管しても容量にかなり余裕があります。
- 音声ファイル(インタビューや語学):1時間あたり約50MB〜100MB。語学学習やボイスメモ、講演の録音、インタビュー音源などを長期間にわたって保存できます。50GBあれば500時間以上の音声を収録できる計算になります。
GoogleドライブやiCloud、OneDriveなどのクラウドサービスを使えば、スマホの機種変更時や突然のPCトラブルにおいても迅速にデータを復元でき、情報の消失リスクを最小限に抑えることができます。また、クラウド上でのバックアップを行うことで、複数のデバイス間でのファイル共有も簡単になり、業務効率やライフスタイルの向上にもつながります。
50GBプランの選び方と注意点
格安SIMプランを比較
現在、多くのMVNO(格安SIM)で50GBプランが提供されています。
これらのプランは、動画視聴やゲーム、オンライン会議といったヘビーユースにも対応できる大容量でありながら、比較的安価で利用できるのが大きな魅力です。
また、オプションや契約条件も事業者によって異なり、ユーザーのニーズに応じて柔軟に選ぶことが可能です。
以下は代表的な格安SIM各社の50GBプランの比較表です(2025年時点の参考価格)。
会社名 | 月額料金(税込) | 通信速度 | かけ放題オプション | 特徴・備考 |
---|---|---|---|---|
IIJmio | 約2,970円 | 安定 | 別途オプションあり | 高品質な通信と自由度の高さが特徴。ドコモ回線使用。 |
mineo | 約2,900円 | やや遅め | 選択可 | トリプルキャリア対応。ユーザーコミュニティも活発。 |
NUROモバイル | 約2,700円 | やや高速 | 一部対応 | ソフトバンク・ドコモ回線に対応し、速度も安定傾向。 |
LinksMate | 約2,980円 | やや高速 | ゲーム特化プランあり | ゲームやSNS通信量カウントフリー機能が人気。 |
HISモバイル | 約2,480円 | 普通〜やや遅め | 一部対象プランで対応 | 旅行系オプションが充実。初期費用も低め。 |
このように、50GBの大容量プランを取り扱うMVNOは複数あり、それぞれに特徴があります。
価格だけでなく、通信品質やサポート体制、通話オプションの有無なども踏まえて比較検討することが重要です。
50GBプランを選ぶコツと注意点
- 動画視聴が多い人に最適:HD画質でも毎日1時間程度の視聴が可能であり、週末に映画を2本見たり、平日にドラマを連続で観るスタイルでも、しっかりと対応できます。画質をSDや低画質に設定すれば、さらに視聴時間を伸ばすことも可能なので、動画好きには非常に魅力的な選択肢です。
- 格安SIMは速度に注意:特に昼休みや夕方の混雑時間帯には、回線が混み合って速度が著しく低下することがあります。SNSの画像がなかなか表示されなかったり、動画の再生が途中で止まるといった事例もあり、ストレスを感じる原因になるため、実際の利用者のレビューや口コミも参考にして通信品質を見極めましょう。
- 使いきれない可能性もある:用途が限定されるなら20〜30GBでも十分で、たとえばSNSやWeb検索、地図アプリの使用がメインの方や、Wi-Fi環境での利用が多い方は、50GBでは持て余してしまうこともあります。逆に、毎日のように動画を観たり、テザリングでノートPCを使うような人にはぴったりです。
このように、自分のライフスタイルと照らし合わせて、1日の通信パターンや月間使用量を把握したうえで、最適なプランを選びましょう。
無駄なコストを抑えつつ、快適なモバイル通信環境を整えることができます。
データを節約して賢く使う方法
Wi-Fiなし生活の工夫
- 公共のフリーWi-Fi(カフェ・図書館)を積極的に活用。特に大手チェーンのカフェやファストフード店、商業施設では、高速かつ安定した無料Wi-Fiを提供している場合が多く、動画視聴や大容量ファイルのダウンロードにも便利です。また、図書館や市役所などの公共施設でもWi-Fiが整備されている場所が増えており、外出先での作業や調べ物に最適です。
- 自宅に固定回線がなくても、モバイルWi-Fiで補完可能。最近のモバイルWi-Fiは5G対応や無制限プランも登場しており、複数端末の同時接続にも強いため、在宅勤務やオンライン学習にも十分対応できます。また、持ち運びができるため、旅行先や出張時にも安定したインターネット環境を確保できる点が大きなメリットです。
- スマホ側での自動アプリ更新をオフに設定。アプリはバックグラウンドで更新されることがあり、知らぬ間に大量のデータが消費されている場合があります。設定から「Wi-Fi接続時のみ更新」または「手動更新」に切り替えることで、無駄な通信を抑えることができ、節約効果が高まります。
データ通信量を節約するコツ
- YouTubeの画質設定を「360p」や「480p」にすることで、データ使用量を大幅に削減できます。例えば、HD画質(720p〜1080p)で1時間あたり約2〜3GB使うのに対し、360pにすれば1時間で約300〜500MBほどに抑えられるため、長時間の視聴でも安心です。また、通信が不安定な状況でも動画がスムーズに再生されやすくなります。
- SNSの自動再生機能をオフにすることで、特に動画広告やリール動画、ストーリーなどの自動再生による無駄な通信を防ぐことができます。InstagramやX(旧Twitter)、Facebookなどの設定メニューから「Wi-Fi接続時のみ再生」や「自動再生オフ」を選ぶと効果的です。
- アプリのバックグラウンド通信を制限することで、使用していない間にも勝手に通信してしまうアプリ(SNS、地図、天気、メール同期など)のデータ使用を抑えられます。スマホの「モバイルデータ使用量」や「バッテリー設定」からバックグラウンド通信を個別に制御することで、より細かな節約が可能です。
このように、日々の使い方を見直し、少しの工夫を加えるだけでも、50GBのデータ容量をより長持ちさせることができます。
特に動画やSNSの利用が多い人は、意識的な設定変更によって通信量の最適化を図ることが重要です。
実際の使用例とレビュー
- 会社員Aさん(都内在住):「通勤中の音楽ストリーミングは毎日1〜2時間、SNSも1日30分以上は使っていて、週末は映画やドラマをNetflixで2本以上観ています。それでも月40GB程度の使用に収まっているので、50GBあれば安心して使えるし、Wi-Fiがない外出先でもストレスなく利用できるのが魅力です。」
- 学生Bさん(オンライン授業中心):「大学の授業がすべてオンラインで、Zoomを毎日2〜3時間ほど利用しています。それに加えて、調べ物やレポートの提出などでWebを使っていますが、通信量は月30〜35GB程度。50GBあると、余裕があるので資料のダウンロードや録画視聴も気にせずできています。」
- 主婦Cさん(写真好き):「日々の料理や子どもの成長記録をスマホでたくさん撮影しています。平均して月に500枚ほど撮っていて、Googleフォトに定期的にクラウド保存していますが、50GBの容量で1年以上は全く問題ありません。高画質で保存しても安心感があり、バックアップ先として理想的です。」
ユーザーの声からも、50GBが日常生活のあらゆるシーンに対応できる、バランスの取れた容量であることがわかります。
通勤・学業・家庭、それぞれの立場で異なる使い方をしていても、共通して“ちょうどいい”と感じている点が特徴的です。
まとめ
50GBは、写真保存・動画視聴・音楽ストリーミング・テザリング・データバックアップまで幅広く対応できる、非常にバランスの良い容量です。特にスマートフォン1台で仕事・学習・娯楽をすべてこなす現代人にとって、50GBは“ちょうどよい安心感”を与えてくれるボリュームといえます。
たとえば、高解像度の写真を日々撮りためる人でも十分な保存スペースを確保でき、動画視聴においてもHD画質での映画やドラマを週に数本楽しめるだけの余裕があります。
また、Zoomなどを使ったオンライン会議や授業、音楽ストリーミングのような継続的な通信にもストレスなく対応可能です。
さらに、クラウドバックアップ用途としても優れており、データの安全性を保ちながら、端末の空き容量を節約する使い方も実現できます。
加えて、外出先でのテザリング利用にも心強く、ノートパソコンやタブレットをWi-Fiなしでインターネットに接続できるのは大きな利点です。
自分の使用目的を明確にし、どの時間帯にどんな用途でデータを使うのかを把握した上でプランを選択し、さらに日々のちょっとした節約テクニックを取り入れることで、50GBの容量は驚くほど効率よく活用できます。
デジタルライフを快適に、そして賢く過ごすための第一歩として、ぜひあなたにぴったりの50GBプランの導入を前向きに検討してみてください。