手作り洗剤としてのクエン酸ジェルは、蛇口に付着した水垢を効果的に除去することができます。
このジェルは、クエン酸、水、片栗粉の3つの成分を混ぜ合わせて加熱することで作られ、密着性が高まるため、クエン酸水単独よりも優れた清掃効果を発揮します。
多くの方が水垢の掃除にクエン酸を使用していますが、中には満足に汚れが取れない経験をされた方もいるかもしれません。
しかし、密着性を増したクエン酸ジェルなら、水だけでは落ちなかった頑固な汚れも除去可能です。
この記事では、クエン酸水を用いても除去できなかったキッチンシンクや蛇口の水垢が、クエン酸ジェルを使用することでどれだけ落とせるかを試してみました。
また、クエン酸ジェルの作り方も3通り紹介しています。
クエン酸で落とせる汚れ
クエン酸が対応可能な汚れには、特に水まわりに形成される以下の種類があります。
- 水垢
- 石けんカス
- 尿石
- 黄ばみ
これらは浴室やトイレなどにおいて見られる「アルカリ性」の汚れに適しています。
また、電気ケトルやポットの洗浄にも効果を発揮します。
ただし、先述の汚れが頑固な場合、クエン酸だけでは落としきれない可能性があることに留意が必要です。
クエン酸ジェルとは?
クエン酸ジェルとは、クエン酸と水とを混ぜ合わせた後に片栗粉を加え、加熱することで作られます。
ジェル状になるため、お風呂の鏡のような垂直の表面にもしっかりと密着します。
これにより、クエン酸の効能を存分に発揮させることが可能です。
クエン酸を水で薄めただけの液体をスプレーしてラップをする方法よりも、このジェルは使用時の失敗が少なく、蓄積された水垢の除去に効果を発揮します。
そのため、クエン酸ジェルの使用が推奨されます。
クエン酸ジェルの作り方
クエン酸ジェルを作る方法には、次の3通りのパターンがあります。
- 鍋で熱する
- 電子レンジで温める
- 熱湯を混ぜる
これらの方法を一つ一つ詳しく説明していきます。
鍋で熱する
用意するものは以下の3つです(できれば4つ)。
- クエン酸3g
- 片栗粉10g
- 水100ml
- 中性か弱酸性の食器洗剤2g(あると良い)
食器洗剤を加えると汚れが更に落としやすくなります。
クエン酸ジェルを多めに作りたい場合は、鍋での調理がおすすめです。
食器洗剤以外の材料を鍋に入れ、片栗粉がダマにならないように混ぜながら中火で加熱してください。
約5分間加熱した後、完成です。
食器洗剤を混ぜる場合は、このタイミングで加えてよく混ぜましょう。
なお、フッ素加工されたフライパンは素材を傷める可能性があるため使用は避けましょう。
電子レンジで温める
用意するものは主に3つです。
- クエン酸3g
- 片栗粉10g
- 水50ml
- 中性か弱酸性の食器洗剤2g(あると良い)
食器洗剤を含めることで汚れが落ちやすくなります。
やり方としては、電子レンジを使用するのが手軽です。
100mlだと温まりにくく、片栗粉が固まってダマになりやすいため、水の量は鍋と違って約50mlが適当です。
クエン酸と片栗粉の量は変更せず、よく混ぜ合わせた後に600Wで約1分間加熱します。
加熱後、食器洗剤を加えて混ぜれば完成です。
熱湯を混ぜる
- クエン酸3g
- 片栗粉10g
- 熱湯50mlと水大さじ1杯
- 中性か弱酸性の食器洗剤2g(あると良い)
クエン酸と片栗粉を少量の水で溶かし、その状態で熱湯を混ぜながら加えます。
水の量が少ないとダマになりやすいので、最低でも大さじ1杯分の水で先に片栗粉を溶かしておくことが重要です。
熱湯を加え終え、ジェル状になったら食器洗剤を入れれば完成です。
シンクの水あか汚れを取る
今回はシンクのふち部分と蛇口についた硬い水垢をクエン酸で掃除してみました。
まず、クエン酸水をスプレーして一度掃除し、その後、効果を高めるために温かいクエン酸ジェルを使用しました。
このジェルは、熱湯と片栗粉を混ぜて作りますが、片栗粉がダマになったものの使用に問題はありませんでした。
今回は、食器洗剤は使用せず、クエン酸と水、片栗粉のみで作成しています。
気になる水垢の部分にジェルを塗布し、30分放置した後、古い歯ブラシで擦りました。
この際、直接流すと排水口が詰まる恐れがあるため、キッチンペーパーやティッシュで拭き取ってから流しました。
排水口にネットを設置してから流す方法も有効です。
掃除後のシンクは、写真で見ると一部の汚れが薄くなっていることが分かります。
特にシンクのふち部分は明らかに汚れが減少しています。
蛇口部分もすべては落ちませんでしたが、硬い水垢の範囲は縮小しました。
同じ方法を再度試せば、さらに汚れを落とすことが可能だと思います。
クエン酸で落ちない汚れはどうする?
今回試した通り、クエン酸ジェルは一定の効果を発揮しますが、頑固な水垢には必ずしも効果が見られない場合があります。
そのような場合には、水垢専用の強力な洗剤の使用がおすすめです。
また、強力な酸性洗剤を使用しても取り除けない水垢は、カルシウム汚れの可能性があります。
研磨剤入りの洗剤を使用しても改善が見られないカルシウム汚れに対しては、クエン酸では効果が薄いため専用洗剤の使用をおすすめします。
まとめ:クエン酸ジェルは鍋で作るのが確実
本記事では、筆者が水と片栗粉を混ぜる際に熱湯を直接加えてしまったため、片栗粉がうまく溶けずダマになってしまいました。
しっかりとした効果を求める場合、少々手間はかかりますが鍋を使用して作る方法がおすすめです。
ジェルの粘度は調整可能で、ダマになるリスクも減少するため、めんどうだと感じなければ鍋での調理を試してみてください。